長い終わりが始まる/山崎ナオコーラ

長い終わりが始まる (講談社文庫)
山崎 ナオコーラ
講談社 (2011-10-14)
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 対人関係の難しさとか、危うさとか、なんとなくわかる気がする。

「頭痛い、二日酔いかな」
 と片目で言った。ブラインドから微かな光が漏れ、布団にストライプを作っている。
「恋の始まりじゃない? 私のこと好きになりかけてる、恋わずらい」
「それ、頭痛が治っちゃったら、なんて説明するの?」
「『免疫ができたのだ。痛いのが去っても、私のことが好きなことには変わりないのだ』」 (p.62)

 一週間遅れて生理が来たとき、小笠原は思わずセブンイレブンで、インスタント赤飯を買ってしまった。電子レンジで温めて食べた。 (p.73)

 男性の生理感覚に偏って成立しているセックス文化は、おかしい。射精でなんか、セックスは終わらない。 (p.155)