長い終わりが始まる/山崎ナオコーラ
長い終わりが始まる (講談社文庫)
posted with amazlet at 11.10.20
対人関係の難しさとか、危うさとか、なんとなくわかる気がする。
「頭痛い、二日酔いかな」
と片目で言った。ブラインドから微かな光が漏れ、布団にストライプを作っている。
「恋の始まりじゃない? 私のこと好きになりかけてる、恋わずらい」
「それ、頭痛が治っちゃったら、なんて説明するの?」
「『免疫ができたのだ。痛いのが去っても、私のことが好きなことには変わりないのだ』」 (p.62)
一週間遅れて生理が来たとき、小笠原は思わずセブンイレブンで、インスタント赤飯を買ってしまった。電子レンジで温めて食べた。 (p.73)
男性の生理感覚に偏って成立しているセックス文化は、おかしい。射精でなんか、セックスは終わらない。 (p.155)