異邦人について

 同回の友達と居酒屋で飲んだ*1。六時間ぐらいぶっ通しで喋り続けた。内輪ネタなんかもいっぱいあったんだけど、印象に残った話の一つをブログに書いておきたい。それは、カミュの異邦人についてだ。

 去年の秋ぐらいだったろうか、友達(以降、H君と呼ぶ)が、この本がすごいよかったからお前も読めよ、本もあげるよと言って、僕にカミュの異邦人をくれた。で、僕は早速読んでみた。が、最初の数ページ読んで、挫折。それでも、せっかくもらった本だから読んでやろうと思って、冬にもう一度挑んだ。一応読んだんだけど、何を感動していいのか、何を思えばいいのか、まったく分からなかった。

 今日の飲み会で、僕がH君に向かって「あの本読んだけど、まったくわからなかったよ。なにについて書いてあるかすらわからなかったよ」と言うと、H君がH君なりの解釈を教えてくれた。

 周りが決めた状況に従った悲しいとか嬉しいとかそういう感情を持っていても、きちんと表に表さないと周りから異邦人として扱われますよ。そして、そんな世の中でいいんか?という話だよと。

 まとめるとこんな感じの内容だったと思う*2。H君は本の最後の方を読んでいるときはもう泣きそうだったと言っていた。

 僕はまったくそんな話だと思ってもいなかった。うっすらとだけ本の内容を覚えていた僕は、もう一度その解釈を踏まえて内容を考えてみた。すると、確かにそう考えると異邦人がしっくりくるのだ。理路整然としたきちんとした解釈をしたH君をすごいなーと思い、自分の感性の鈍さと読解力の無さを嘆いた。

 異邦人は、読み返してみたい一冊になった。

*1:僕は下戸なので、コーラとジンジャエールだけですが

*2:きっちり要約できてる気がしない。自分の表現能力の無さを嘆く